小川洋子「原稿零枚日記」

原稿零枚日記作者: 小川洋子出版社/メーカー: 集英社発売日: 2010/08/05メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 34回この商品を含むブログ (49件) を見るこの装丁、すごく好き。小川洋子さんの本を買いに行こうと思ったわけではなく、娘のハリーポッターを買い…

小川洋子「猫を抱いて象と泳ぐ」

ざざっと斜め読みしてしまった小川洋子さんの「猫を抱いて象と泳ぐ」という作品。猛スピードで読んでしまったのがなんだかもったいない気がして、もう一度じっくり読んでみることにしました。ここの更新もすっかり毎晩の日課になっていましたが、それよりも…

絵本の好み

もう読まなくなった絵本を友人の子供にあげようと思って、娘の部屋の本棚の整理をしています。娘は1冊1冊読み返すものだから、全く作業が進みません。『ママ、これ好きでしょ?読んであげるー。』と、言って娘の手にあるのは『イガイガ』です。娘がまだ小…

日曜日の午後。ムラカミハルキぐるぐる。

ちょっと静か過ぎる日曜日の午後です。 遅めの昼食を作りながら……。一週間分のワイシャツにアイロンをかけながら……。娘の給食袋の薄くなった名前を油性ペンでなぞりながら……。コーヒーの香りに癒されながら。 頭の中は、村上春樹さんのスピーチのことをグル…

村上春樹氏のスピーチ全文の自分用記録。

村上春樹さんのエルサレム賞授賞式でのスピーチ全文が掲載されていました。もう既に多くの方が訳しておられるのですが、ここには私自身のメモ…ということで記録させていただきます。英語が得意とは言えない私なので、他の方の訳し方も参考にさせていただきつ…

『壁』と『卵』…村上春樹氏エルサレム賞授賞式

エルサレム賞の授賞式のニュースを読みました。村上春樹さんは、授賞式のスピーチで、私が全く期待しなかったことを話されました。それは、本当に心躍る期待の裏切られ方であって、この朝日新聞の記事の文字を読みながら、なんだか胸が熱くなりました。(…最…

電車の中…他人の顔が近い時。三浦しをん『まほろ駅前多田便利軒』

横浜から新橋まで。読書をするにはちょうど良い時間です。今日は有楽町まで出かけたので、久しぶりに電車の中でゆっくり本が読めました。あいにく座席はいっぱいだったので、ドア際に寄りかかって。途中品川あたりで50代くらいの男性が私の横(ドアの真ん…

『みずうみ』よしもとばなな

みずうみ (新潮文庫)作者: よしもとばなな出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/11/27メディア: 文庫 クリック: 15回この商品を含むブログ (40件) を見る読後の率直な感想は、『もの足りないなぁ…。』でした。よしもとばななさんの持ち味とも言えるであろう…

村上春樹氏『エルサレム賞』受賞に思う

村上春樹氏が『エルサレム賞』を受賞されたそうです。 イスラエル紙イディオト・アハロノト(電子版)は24日までに、作家の村上春樹さん(60)が同国の文学賞、エルサレム賞を受賞すると報じた。 同紙によると、村上さんは2月、エルサレムで開催される…

ゆきのひのホネホネさん

私の実家は小さな家でしたが、家に似つかわしくない立派な本棚がありました。そこには、父親が集めた本がずらりと並んでいました。小学生の低学年の頃、その本棚の下のほうに私のための段というのが決められて、そこに父が少しずつ本を増やしてくれました。…

人は愛されることから逃れられないのです

スイミーというお話があります。昨年、小学生の娘の教科書に載っていて、学校の国語の授業で勉強している時期には毎晩娘のハキハキとした少々大きすぎる声で聴かせてくれました。音読の宿題ですね。娘の音読を聴くのは、疲れている時には正直面倒くさいもの…

誕生日大全。考えずして読める活字もいいものです。

『coffeeでもいれましょうか』さんで、誕生日大全という本のことを知りました。占星術の本ですね。占いが大好きというわけではないけれど、誕生日ごとに詳しい記載がされているこの本が気になってしまい、つい買ってしまいました。誕生日大全作者: サッフィ…

『意味がなければスイングはない』村上春樹

本屋で平置きになっていて、ムラカミハルキという名前に条件反射!で購入してしまいましたです。こういう時は迷いはありません。この本、小説ではなく村上氏が思い入れのある音楽について書かれたエッセイです。エッセイでも、村上春樹氏の書く文章にはやっ…

『まぶた』小川洋子

『ねえ、誰かが盗み見してるわ。』15歳の女の子が親子ほども歳が離れた中年男性と過ごす時間。女の子が彼の部屋で感じた視線は、男性の飼っているハムスターの目。男性はこう言います。『心配いらないよ。ハムスターだよ。目を閉じることができないんだ。……

『溺レる』川上弘美

川上弘美さんの『溺レる』という短編集。私の寝ているベッドとマットレスの間に挟まっていました。いつだったか、買ったはずなのにないなぁ…と、思っていたんですよね。表紙が折れ曲がってしまって、なんだか本に申し訳なくなりましたが、こうして見つけて、…

『センセイの鞄』川上弘美

今読んでよかった。ホントにそう思った1冊です。実は数年前に借りて読んだ記憶があったのですが、先日本屋に並ぶ文庫をパラパラとめくっていたら、すごく読みたくなってしまい、『パレード』と共に購入しました。下のリンクは文春文庫ですが、新潮からどち…

本の好み

『ねえ、電車の中で読みたいから、なんか小説貸してくれない?』オットが珍しいことを口にしました。全く本の好みが合わないので、結婚前からその点は歩み寄ることがなくきたのですけど。時々オットは、自分が好きな織田信長の話とか、北朝鮮の話とか、落合…

『蛇を踏む』 川上弘美

川上弘美さんの『蛇を踏む』を読み返してみました。1996年上半期に芥川賞受賞された作品です。ちなみにその年の下半期は柳美里さんの『家族シネマ』が受賞されていて、この頃はやたらと本を読んでいたんだよなあ…と。蛇を踏む (文春文庫)作者: 川上弘美…

『薬指の標本』小川洋子

娘の習い事が終わるまで、近くのスタバで本を読みます。限られた時間で読める短編ということで、小川洋子さんの薬指の標本を選びました。確か、数年前にフランスで映画化されている作品ですね。薬指の標本 (新潮文庫)作者: 小川洋子出版社/メーカー: 新潮社…

『ブラフマンの埋葬』小川洋子

一気に読める短編小説です。わくわくどきどきさせるようなタイプの物語ではありませんが、個人的にはかなり好きなタイプの文章でした。ブラフマンと名付けられた生き物の描写とか、泉やオリーブ林や創作者の家のちょっと神秘的な雰囲気が活字の中から溢れて…

和田裕美の人に好かれる話し方

今月は本をたくさん買ったのですが、珍しく小説ではない本を数冊選択しました。 その中の1冊がこれです。和田裕美の人に好かれる話し方 (だいわ文庫)作者: 和田裕美出版社/メーカー: 大和書房発売日: 2008/02/07メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 46回この…