愛とは大事だということ。

『愛は地球を救う』

立ち寄ったコンビニで募金箱に書かれた文字列を眺めていて、この言葉がどうしても好きになれない時期があったことを思い出しました。

若かった私は、なぜこの言葉が好きになれなかったのか…。とにかく、募金とかボランティアとか、そういう事柄全てを、『幸せな人が上から目線で募金やボランティアをするなんて、ただの偽善だ。』という風にとらえていました。『愛』…人と人がいがみ合わなければ地球が救えるのか?そんなきれいごとを…と、思っていましたから、今思えばひどく荒んだ心だったのだなぁ。



ある時、『愛』という言葉のことを考えたことがありました。それ以来私は長年嫌悪感を抱いてきた例のキャッチフレーズも、すんなりと心に入ってくるようになった気がしています。


何かの番組で、桜井和寿さんと玉置浩二さんが対談していて、『愛』は『大事だと思うこと』というような話をされていたのです。

『愛する』っていうのは相手のことを『好きだと思う気持ち』から生まれてくるものだというイメージを持っていたのだけれど、そうとも限らないのですよね。人が人を好きだと思う気持ちのことだけを『愛』と呼ぶのではない。もっともっと広い意味の言葉であって、日常の些細な行動の中にも『愛』=『大事なもの(こと)』がいっぱい…なのかもしれない。

ひとりひとりが目の前に転がっている『大事』に気付いて暮らせば、ちょっと幸せになれるのかなぁ…なんてね。



うまく伝えられませんが、年を重ねてだんだんと言葉を柔軟にとらえられる場面が増えてきた気がしています。