水谷豊さんに似ていた彼。ニシノユキヒコ。そして妄想。

年末のレコード大賞、そして紅白。今年は比較的のんびり楽しむことができました。水谷豊さん素敵でしたね。大人の男性だけれど、少年みたいに照れる姿が魅力的です。


昔々…付き合っていた人が水谷豊さんに似ていました。本人も水谷豊さんのファンで、似ていると言われるとたいそう喜んでいましたっけ。彼も家族と一緒に紅白観たかな?

彼も、水谷豊さんみたいに、素敵に年を重ねていたらいいのに。



紅白の後、温泉の中で考えました。…川上弘美さんのニシノユキヒコ的な妄想。

(水谷豊さんの風貌な!)彼が死ぬ時に私のところにやってきて言います。
『やっぱり君のそばで死にたかった。』
私は、そばにいる娘にこう頼みます。『ねぇ、彼に温かいコーヒーを一杯持っていってあげて。』
彼は、それを美味しそうに飲んで、私のそばにやってきます。
頬に触れようと手を伸ばすけれど、彼に触れることはできません。優しい目でじっと私を見ます。
私は、声にならない心の声でつぶやきました。
『最後だけは私のそばにいたいっていう言葉、本当だったんだね。あの時は信じられなかった。あなたの存在を私の記憶から消したくて仕方がなかったあの頃。信じられなくてごめんね。』
『いいんだ。最後だけはウソつきたくなかった。』
『おやすみ。』『オヤスミ…。』


年始からどうでもいい妄想にお付き合いいただいた方、ありがとうございます。もちろん水谷豊似の彼は死んでません。なんと不謹慎な…。彼には素敵な家族がいて、仕事もバリバリこなしていると風の便りで聞きました。欲張りな彼だったし、もてる人だったから、いろんな人に言っているのだろうし、覚えてもいないだろうけれど、私は忘れられません。彼が『死ぬ時はキミと一緒にいたいなぁ…。』って言ったこと。記憶から消し去りたかったけど、ずっと覚えていましたよ、今日まで。

先日読み返した川上弘美さんの『ニシノユキヒコの恋と冒険』…そして年末にテレビで観た水谷豊さん。それが自分の頭の中でいい具合に混ざり合って、つまらぬ妄想などを…。ニシノユキヒコの恋と冒険の『パフェ』という章(作品の冒頭です)を読んでもらうと、伝えたいニュアンスわかってもらえるかなー…と、思います。この章の描写、なかなか好きです。


あぁ、今年も妄想は続くのでございますよ。もうすぐお正月休み終わっちゃう……。