母の背中

背中のシミの多さに驚いて、しばし見入ってしまいました。
母と一緒にお風呂に入ったのは久しぶりでした。もう65ですから、それなりに老いているだろうとは思っていましたが、朝日の射す露天風呂でガツンと見せ付けられると、複雑な心境になりました。洋服を着ている時には若く見える母でも、裸になればこうなのか…。もちろん、自分自身も年齢による体の変化はあるのだから、人間である以上これは仕方がないか。


実家には、毎年お寺から送ってくる高島暦があって、母はとても熱心にそれを読んでいます。実家で何気なく今年の暦をめくると、九星占いの兄と私の年回りの運気が書かれている文章にふらふらとしたアンダーラインが引いてありました。

隣で大口開けて居眠りする母を見ながら、思わず兄と苦笑い。いくつになっても、子供の運勢を毎年チェックして、心配しているのでしょうか…。


私が小学4年の時に父が病死して以来、兄と私を一人で育ててくれた母。いつもアグレッシブで超ポジティブな女性です。兄も私も根が暗い人間ですから、表面上はあなたの明るさを疎ましいふりをしているけれど、あなたの明るさにどれだけ助けられたんだろうね。

あ、もうひとつ母に感謝したことがありました。

実家で新聞の折込広告を見ていたら、私が小学生の高学年から中学まで通っていた学習塾の広告が入っていました。私が通っていた頃は小さな塾でしたが、立派な広告を出すくらい大きくなっていることにまずびっくり。そして、そこに同級生の名前があることにまたびっくり。(卒後講師をしていたようです)当時は勉強が楽しくて、その同級生に追いつきたくて塾でも頑張ってたなぁ…なんて、兄と思い出話をして笑います。

そう、兄と私はその学習塾、書道、ピアノと習い事をさせてもらっていたわけですけど、今自分が子供を育てる立場になってみると、習い事も結構なお金がかかります。それなのに、お金に困っているなんていう素振りも見せず、何の苦労もせずに大人になったことってものすごいことなんじゃないか?って。


まぁ、気付くのが遅すぎですけどね。(笑)

そんなこんなで、母という存在の大きさが心に染みた年頭ございました。また明日から仕事頑張ります!