電車の中…他人の顔が近い時。三浦しをん『まほろ駅前多田便利軒』

横浜から新橋まで。読書をするにはちょうど良い時間です。

今日は有楽町まで出かけたので、久しぶりに電車の中でゆっくり本が読めました。あいにく座席はいっぱいだったので、ドア際に寄りかかって。途中品川あたりで50代くらいの男性が私の横(ドアの真ん中)に寄りかかり本を読み出しました。…ん?なんか近い。…顔が近い。

私は身長151センチしかありませんから、ほとんどの男性の頭は私の視線のはるか頭上にあることが多く、たとえ満員電車であっても、息苦しいものの顔が至近距離にあるということはまずないんです。それが、その男性はなぜか(背が低いだけだけど)私と目の位置が同じくらい。もうめちゃくちゃ気まずいです。私のテリトリーに入らないでください。ぎゅうぎゅうの満員ならともかく、スペースありますから。パーソナルスペースを尊重する私にとっては、非常に不愉快なのですよ。


というのも、今日読んでいた本が予想を裏切る面白さだったもので、集中していたというのに、その時間を妨げられた感じがしてなんだかガッカリ。この本、書店で平積みにされていて何気なく買ったもの。三浦しをんさんの『まほろ駅前多田便利軒』です。

まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)

まほろ駅前多田便利軒 (文春文庫)

三浦しをんさんの作品を読むのは、これが初めてです。この物語の登場人物が私のツボでした。行天という男がなんとも不思議で魅力的。…あ、一般的に言えば全然魅力的じゃないし汚いしお金もない。だけど、引き込まれる何かがあります。

便利屋さんと、物語中盤にある小学生の男の子のやりとりの描写も面白いです。ちょっと背伸びしたい年頃の子と、おっさん2人の絡みが面白さの中にもちょっと哀愁あり…いい味に描かれています。


…って、まだ全部読みきっていないのでした。あまりに面白かったのでつい書いてしまいましたよ。
これからコタツの中で終盤を読むことにしましょう。