おしゃべりマシン

やっぱりそうだったのか…。

目の前で早口でしゃべりまくる同僚。間違いなく私の顔を見て、私に向かって話しているのだけど、私が話をよく理解し、相槌をうとうとするとまたしゃべりだすものですから、私はおしゃべりマシンが止まるのをひたすら待っている見物人みたいになっていて、一刻も早くそのマシン呪縛から逃れるにはどうしたらいいか?ということばかり考えていました。

私はおしゃべりな人が本当に苦手なのですよ。こういう場面に遭遇してしまうと思うのです。やっぱりこういう人は苦手だなぁと。

『あっ!』たった今、大事な用事を思いつきましたというような短い声をあげ、『ちょっと病棟行ってきまーす。』と言いその場を離れて部屋を出ました。

病院の廊下の湿った沈黙が心地良く感じるのでした。