ひと夏のこと。雑感。

高校の頃のことです。

夏休みに、友人数人と海に行こうということになりました。友人だけで旅行に行くという開放感と、何かが起こるのではないか?という期待感。背伸びしたい年頃です。

古い民宿に1泊したのですが、夜真っ暗な浜で、夜光虫の青い光を初めて体験したこと。その日知り合った人達と花火をしたこと。ナンパされた人たちは、実はすごく年上で、友人のうちの一人が『あんなオジサン嫌だ!』と、言って逃げたこと。夜中に、民宿の洗面台にトカゲがたくさんいて、誰がそれをつまみ出すか?で、長々と話し合ったこと。思い返せば、いくつかの出来事は記憶の中に残っています。

そして翌日、あるグループと仲良くなって、車でドライブに連れていってもらったわけなのですが、今思えば、知らない人の車に乗ってしまうなんて、恐ろしく無防備で馬鹿ですね。

そして、いろんなドキドキを経験して、その夏は終わったのでした。


なぜこんなことを思い起こしているかといえば、昨日のニュースで、補導される若い子の映像を見たから。私はごくごく目立たない普通の子でしたから、補導経験はないけれど、夜の繁華街を歩き回りたい気持ちとか、背伸びして大人の嗜みを経験してみたい気持ちってあったよなぁ…と、思います。

今は、取り返しのつかないような犯罪に巻き込まれる危険がいっぱいで、ひと夏の開放感とか悠長なことは言っていられないのかもしれないけれど……。

そしてひとつ思うこと。
『自分の体を大事にすること。』これも、本当に大切なことなのに、若い頃ってそれに気付けなかったりするんだよね…。早く経験することに価値なんてないのにね。