キミはキミ。ボクはボク。

『Tさん(うちの夫)はいい人ですからっ!絶対に大丈夫です!yuさんちの夫婦は大丈夫ですから!』


いつだって力説してくれるのですよ。職場仲間の飲み会で、後輩のHちゃんは必ずこう言って、うちの夫がダメ亭主として酒の肴にされるのを阻止しようと頑張るのです。


一般的に言って良い夫とはどんなのを言うのでしょう?もはやそれすらよくわからなくなっている今日この頃です。
夜遊びせず仕事が終わったら『これから帰るね。』と、メールをくれて、お土産にワインとかケーキとか買ってきてくれて、子供の宿題なんかさらっと見てくれて、ついでにお風呂掃除とか妻の肩もみなんかもやさしい笑顔でやってくれる!?そんな仙人みたいな旦那さんってこの世に存在するのですか?


もっぱら職場の飲み会では、うちの夫は仕事人間で嫁や家庭をかえりみない酷い夫だということになっております。そして、いつうちの夫婦が別れるか?という話しで盛り上がり、次の夫は『財産はないが若い』と『財産ありの50代』どちらがよいか?という問いに、私が迷わず『50代!』と言って、おじさんたちが喜ぶというオチが定番化しております。

そして、後輩のHちゃんがうちの夫を庇うわけです。Hちゃんは、まだ20代で結婚に淡い期待を抱いているというのもありますし、私たち夫婦のことをなんだかとっても美化して見てくれているのです。『yuさんは、こんな風に言ってますけど、Tさんのこと愛してるんですって!』ってね。

なんだか不思議ですよね。
Hちゃんから見たら、すごくいい夫婦らしいのに、職場のおじさんたちから見たら、危機らしい。不思議だし、自分でもどっちなのかよくわかりません。

たまには一緒に買物に行ったりもするけれど、平日は喧嘩できるほど顔を合わせないし、メールも電話もほとんどない。


でも、これが心地良かったりもするわけで。

キミはキミ。ボクはボク。